TEACCHの本おすすめ3選|自立課題のアイデアと構造化の支援ツールがわかる
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「TEACCH(ティーチ)って聞いたことはあるけど、実際に家で何をすればいいの?」
そう思って本を探し始めると、専門書ばかりで手が止まってしまうことがあります。理論の解説は載っていても、「で、うちの子に何を作ればいいのか」が書かれていない本が多いからです。
この記事では、読んだその日から手を動かせる3冊に絞って紹介します。3冊とも写真が豊富で、100円ショップの材料でも作れる課題が載っているものです。
目次
- そもそもTEACCHとは
- 3冊の違いを先に整理する
- 1. 自立課題アイデア集(身近な材料を活かす95例)
- 2. 自立課題アイデア集 第2集(目的別に選べる102例)
- 3. 構造化のための支援ツール 個別編
- 買う前に知っておきたいこと
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
そもそもTEACCHとは
TEACCHプログラムは、1970年代にアメリカ・ノースカロライナ州で始まった、自閉スペクトラム症(ASD)の子どもや大人のための教育・支援の考え方です。
柱になるのは「環境をわかりやすく構造化すること」と「視覚的に伝えること」の2つ。具体的には、次のような工夫を指します。
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学習するスペースと休憩するスペースを、家具やパーテーションで区切る
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今日やることを、カードやスケジュール表で目に見える形にする
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手順を写真や絵カードで示し、口頭の指示に頼らない
ねらいは「言われたとおりにさせる」ことではありません。「今、何をすればいいか」が子ども自身にわかる状態をつくることです。見通しが立てば不安や混乱が減り、指示を待たずに動けるようになっていきます。
そのなかでも家庭で取り入れやすいのが「自立課題」です。ひとりで始められて、ひとりで終わりがわかる小さな課題のことで、下で紹介する本の中心テーマでもあります。
3冊の違いを先に整理する
3冊はどれも実践書ですが、役割がはっきり分かれています。先に違いを押さえておくと選びやすくなります。
| 本 | 中心になる内容 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 1. アイデア集(95例) | 身近な材料で作る自立課題 | 最初の1冊。まず作ってみたい |
| 2. アイデア集 第2集(102例) | 目的別の課題+作り方の型 | 1冊目を試した後。対象年齢はやや高め |
| 3. 構造化のための支援ツール | つまずき別の支援ツール | 課題より先に、環境や手順を整えたい |
ざっくり言えば、1と2は「作る本」、3は「整える本」です。何から手をつけるか決まっていない場合は、3冊目から読むと全体像がつかめます。
1. 自立課題アイデア集(身近な材料を活かす95例)
『TEACCHプログラムに基づく 自閉症児・者のための自立課題アイデア集 ―身近な材料を活かす95例』(諏訪利明 ほか)
「手作り教材って難しそう」という入口のハードルを下げてくれる1冊です。100円ショップや家にあるもので作れる自立課題が95種類掲載されています。
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課題のジャンルは「運動」「分類」「暮らし」「遊び」「学習」など多彩
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写真つきで作り方が示されているので、手作りが初めてでも再現しやすい
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材料費が安く、失敗しても作り直せる
最初の1冊にするならこれです。理論より先に「作ってみる」ことで、TEACCHの考え方が体感的にわかります。
2. 自立課題アイデア集 第2集(目的別に選べる102例)
『TEACCHプログラムに基づく 自閉症・知的障害児・者のための自立課題アイデア集 第2集 ―目的別に選べる102例』(諏訪利明 ほか)
第1集の続編で、「趣味」「社会生活」「視覚優位」など目的ごとに102の課題が並びます。第1集との一番の違いは、作り方が3つの型(シューボックス・ファイル・マグネット)で整理されていることです。
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型ごとに作り方が解説されているので、応用して自作しやすい
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作成動画が用意されており、写真だけでわかりにくい部分を補える
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「やってくれない時は?」「作る時間がない」といったQ&Aが実務的
一方で対象年齢は第1集よりやや高めとされています。未就学のお子さんの場合は、難易度を下げるアレンジが必要になる場面があります。2冊目として手に取るのが自然です。
3. 構造化のための支援ツール 個別編
『自閉スペクトラム症のある子の「できる」をかなえる! 構造化のための支援ツール 個別編』(佐々木敏幸・縄岡好晴)
こちらは課題集ではなく、TEACCHの柱である「構造化」そのものを扱う本です。「つまずき → 支援ツール → 活用例」という流れで整理されているのが特徴で、困りごとから逆引きできます。
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写真が大きく、作り方と使い方が直感的にわかる
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ツールごとに難易度が示されており、簡単なものから段階的に導入できる
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学校でも家庭でも使える形にアレンジしやすい
「課題を作る前に、まず生活の流れを整えたい」という場合はこの1冊から入るほうが遠回りになりません。
買う前に知っておきたいこと
3冊に共通する良さは、すぐ応用できる・低コストで作れる・本人の困りごとから考えられるという点です。ただ、購入前に知っておいたほうがよいこともあります。
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本のとおりに作っても、そのまま使えるとは限りません。同じ課題でも、お子さんの興味や手先の発達によって難易度の感じ方が変わります。うまくいかないときは「合わなかった」ではなく「難易度を1段下げる」と考えると続けやすくなります
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まず1〜2個作って試すことをおすすめします。95例あるからといって全部作る必要はありません。反応がよかった型を増やしていくほうが、結果的に早く定着します
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電子書籍版がある本もあります。写真が多いため、拡大して見たい場合は紙のほうが扱いやすい場面もあります
TEACCHの工夫は、通っている園や学校・放課後等デイサービスとも共有できると効果が出やすくなります。家庭だけで完結させず、支援計画の話し合いの場で「家ではこの形が合っていました」と伝えてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. どの本から買えばいいですか?
まず作ってみたい場合は「自立課題アイデア集(95例)」から、生活の流れや環境から整えたい場合は「構造化のための支援ツール」から始めるのがおすすめです。第2集は1冊目を試したあとに読むと違いが活きます。
Q. 自立課題は何歳から使えますか?
年齢よりも、ひとりで座って短時間取り組めるかどうかが目安になります。第1集のほうが対象年齢は低め、第2集はやや高めとされています。難しいときは工程数を減らすと取り組みやすくなります。
Q. 工作が苦手でも作れますか?
作れます。紹介した本の課題は、箱・クリアファイル・マグネットなど身近な材料が中心で、複雑な加工は必要ありません。作り方が写真で示されているので、完成形を見ながら進められます。
Q. 家庭だけで取り入れても意味がありますか?
意味はあります。ただし園・学校・放課後等デイサービスと工夫を共有できると、子どもにとって環境の一貫性が生まれ、より定着しやすくなります。支援計画の面談などで具体例として伝えてみてください。
まとめ
TEACCHは「特別な道具が必要な支援」ではありません。何をすればいいかが目で見てわかる状態をつくるという考え方で、家庭でも今日から試せます。
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まず作ってみたい → 自立課題アイデア集(95例)
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作り方の型を増やしたい → 第2集(102例)
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環境や手順から整えたい → 構造化のための支援ツール
95例をすべて作る必要はありません。1つ作って、お子さんの反応を見る。そこから始めれば十分です。