障害のある子どもに使える福祉サービスまとめ|放課後デイ・短期入所・居宅介護など
※本記事にはプロモーション(広告)が含まれる場合があります。
障がいのあるお子さんを育てていると、「もっと支援があればいいのに…」と感じること、ありますよね。そんなときに頼りになるのが「障害児福祉サービス」です。
放課後等デイサービスや短期入所(ショートステイ)、居宅介護など、お子さんとご家庭の状況に応じた支援が受けられる制度が用意されています。
この記事では、主なサービス内容と利用方法、気になる料金制度や免除の仕組み、そして施設選びのポイントまで、わかりやすくまとめました。
目次
- 利用できる主な障害児福祉サービス
- 障害児福祉サービスの利用料まとめ
- 「市町村民税課税世帯」とは?世帯年収の目安をくわしく解説
- 施設選びのポイント
- 利用までの流れ
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:無理せず上手に、支援サービスを活用しよう
利用できる主な障害児福祉サービス
放課後等デイサービス(放デイ)とは?
学校に通う障がいのあるお子さんが、放課後や長期休暇中に利用できる通所型の支援サービスです。
主な支援内容:
-
宿題や学習のサポート
-
ソーシャルスキルトレーニング(SST)
-
集団活動や外出支援
-
生活習慣のトレーニング
対象年齢: おおむね6歳~18歳(小学生~高校生)
送迎: 事業所によっては学校や自宅への送迎あり(事前確認をおすすめします)
短期入所(ショートステイ)とは?
障がいのあるお子さんが、一時的に施設に宿泊しながら生活支援を受けられるサービスです。
活用例:
-
保護者が病気・出産・冠婚葬祭などで支援が必要なとき
-
保護者の休息(レスパイト)をとりたいとき
-
集団生活に慣れさせたいとき
主な施設:
-
障がい児入所施設
-
医療型短期入所施設 など
居宅介護(ホームヘルプ)とは?
ヘルパーが自宅を訪問し、日常生活の支援を行うサービスです。
主な支援内容:
-
入浴・排せつ・食事などの身体介護
-
掃除・洗濯・買い物などの家事支援
-
通院など外出時の付き添い・介助
原則は18歳以上が対象ですが、18歳未満でも必要に応じて利用できる場合があります。まずは自治体や相談支援専門員に相談してみましょう。
障害児福祉サービスの利用料まとめ
障害児福祉サービスには、「定率負担」と「実費負担」があります。
定率負担(1割負担)と負担上限額
利用者は、原則サービス費用の1割を負担します。ただし、負担が過大にならないよう、所得に応じた「負担上限月額」が設定されています。
【2024年度 負担上限月額の目安(18歳未満)】
| 区分 | 世帯の収入状況 | 負担上限月額 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯(所得割28万円未満) | 4,600円 |
| 一般2 | 上記以外(高所得世帯) | 37,200円 |
※月にどれだけサービスを利用しても、上限額以上の支払いは不要です。
※施設入所支援や療養介護では、異なる上限が設定される場合があります。
「市町村民税課税世帯」とは?世帯年収の目安をくわしく解説
負担上限月額の表を見て、「うちは一般1と一般2、どっちなの?」と迷う方はとても多いです。ここは月額4,600円と37,200円で年間約39万円も差がつくところなので、目安を整理しておきます。
そもそも「市町村民税課税世帯」とは
市町村民税(住民税のうち市区町村に納める分)が1円でもかかっている世帯のことです。誰も課税されていなければ「非課税世帯(低所得)」となり、負担上限月額は0円になります。
課税世帯の中で一般1と一般2を分けるのが、市町村民税の「所得割額」28万円というラインです。ここでいう所得割額は、住宅ローン控除や寄附金税額控除を差し引く前の金額で判定されます(自治体の運用により細部が異なる場合があります)。
世帯年収(額面)でいうと、どのくらい?
厚生労働省の資料では、障害児通所支援の一般1について「収入がおおむね890万円以下の世帯」という目安が示されています。これは4人家族(夫婦+子ども2人)で、親の一方が働いている(片働き)ケースを想定したモデルです。共働きの場合はこの金額より高くなります(後述します)。
ただし実際の所得割額は、共働きかどうか、社会保険料の額、扶養の人数と年齢、障害者控除の区分などで大きく変わります。あくまでざっくりした目安として、次の表をご覧ください。
【世帯構成別】一般1と一般2のボーダー目安(額面年収)
ここで大事なポイントがひとつ。15歳以下の子どもには扶養控除がつきません(児童手当との調整で廃止されています)。そのため、子どもが1人でも2人でも、どちらも15歳以下なら判定ラインはほとんど変わりません。「きょうだいが増えたぶん上限額が下がる」ということはないのです。
| 世帯構成 | 前提 | 一般1(4,600円)の目安 |
|---|---|---|
| 親2人+子1人(障害児)/計3人 | 親の一方が扶養内、子は15歳以下 | 額面年収 おおむね890〜900万円まで |
| 親2人+子2人(うち障害児1人)/計4人 | 親の一方が扶養内、子はどちらも15歳以下 | 上と同じ(おおむね890〜900万円まで) |
| 上記で子に16〜18歳がいる場合 | 扶養控除(16歳以上・33万円)が加わる | ボーダーは50万円ほど高くなる(有利になる) |
| 共働き(父母とも課税) | 父母の所得割を合算して判定 | 世帯年収 おおむね1,000万円前後まで |
つまり、区分を左右するのは「家族が何人か」ではなく「どんな控除が使えるか」です。障害者控除が使えるか、16歳以上の子がいるか、共働きかどうかのほうが、人数よりずっと大きく効いてきます。
共働きは「合算」されるけれど、不利ではありません
「共働きだと2人分を合算されるから不利なのでは?」とよく心配されますが、同じ世帯年収なら、共働きのほうが所得割額は低くなるのが普通です。理由は次の2つです。
-
給与所得控除を2人分使える…900万円を1人で稼ぐと控除は上限の195万円で頭打ちですが、540万円+320万円に分かれていれば152万円+104万円=256万円が控除されます。
-
基礎控除も2人分…43万円×2人=86万円。片働きの「基礎43万円+配偶者控除33万円=76万円」より多くなります。
住民税の所得割は一律の税率(市町村民税6%)で、所得税のように累進しません。だから合算しても税率は上がらず、控除が2人分効くぶん有利に働くのです。
たとえば夫540万円+妻320万円(世帯860万円)で15歳以下の障害児1人の場合、所得割額の合計はおおよそ20万円台前半となり、28万円のラインには余裕をもって収まる計算になります。
気をつけたいのはむしろ、「自分の分だけで判定される」と思い込んでいるケースです。判定はあくまで父母2人分の合計なので、片方の所得割額だけを見て「28万円未満だから一般1のはず」と考えると、実際の通知と食い違うことがあります。
※上記は給与収入のみ・社会保険料を年収の約14%と仮定した概算です。実際の判定は課税証明書の「市町村民税所得割額」で行われます。
ここがポイント|「年収」より「控除」で決まる
同じ年収でも、次のような要素で所得割額は下がり、一般1に収まる可能性があります。
-
障害者控除(住民税では一般26万円/特別障害者30万円/同居特別障害者53万円)
-
扶養控除(16歳以上の子や同居する親族がいる場合)
-
社会保険料控除(国民年金の追納やiDeCoの掛金なども含まれます)
-
医療費控除(通院・療育に関わる費用が多い年は影響が出ることがあります)
特に障害者控除は、療育手帳や身体障害者手帳をお持ちのお子さんがいれば年末調整・確定申告で申告できるものです。申告漏れがあると所得割額が高く出てしまうため、手帳を取得した年は必ず申告内容を確認しておきましょう。
自分の区分を正確に知る方法
もっとも確実なのは、市区町村で「課税証明書(住民税課税証明書)」を取り出して所得割額を見る方法です。マイナポータルや自治体のコンビニ交付でも取得できる場合があります。
-
課税証明書、または勤務先でもらう「住民税決定通知書」(毎年5〜6月ごろ配布)を用意する
-
市町村民税の「所得割額」の欄を見る(都道府県民税は含めません)
-
共働きなら父母それぞれの所得割額を合算する
-
合計が28万円未満なら一般1(4,600円)、28万円以上なら一般2(37,200円)
負担上限額は原則として毎年7月ごろに前年所得で見直しされます。収入が下がった年は区分も下がる可能性があるため、受給者証の更新時期には確認しておくと安心です。
なお、手当の面でも所得は判定に関わってきます。あわせて障害児福祉手当や市町村独自の福祉手当もチェックしてみてください。
実費負担
以下の費用は、定率負担とは別に支払う必要がある実費です。
-
食費やおやつ代
-
教材費
-
光熱費(施設によって)
実費の金額や内容は事業所ごとに異なるため、契約前の説明をよく確認しましょう。
所得の判定基準と補助制度
-
18歳未満の場合: 保護者の属する住民票世帯の所得で判定
-
18歳以上の場合: 本人および配偶者の所得で判定
【補助・軽減措置の一例】
-
生活保護・低所得世帯は自己負担ゼロ(0円)
-
施設入所者には「補足給付」が支給され、最低限の生活費が確保されます
-
低所得世帯でグループホーム利用の場合、最大1万円の家賃補助あり
-
兄弟姉妹が複数サービス利用時、第2子以降の負担軽減あり
施設選びのポイント
子どもの特性に合った施設を選ぼう
同じサービス名でも、施設によって支援の得意分野や受け入れ体制が異なります。たとえば、医療的ケアに対応している施設もあれば、発達支援に力を入れているところもあります。
障がいの程度や支援ニーズに合った施設を選ぶことが重要です。
迷ったときは「障害児相談支援員」に相談を
「どんなサービスが合うのかわからない…」と悩んだら、障害児相談支援員(相談支援専門員)に相談しましょう。
支援員は家庭やお子さんの状況を丁寧にヒアリングし、必要な支援の種類・頻度を一緒に考え、「サービス等利用計画」の作成や受給者証の申請もサポートしてくれます。
利用までの流れ
-
相談(市役所や相談支援事業所)
-
サービス等利用計画の作成
-
受給者証の申請・交付
-
施設見学・契約
-
サービス利用開始!
見学時には、施設の雰囲気、職員の対応、送迎の有無などをしっかり確認しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 「所得割28万円未満」は世帯年収いくらまでですか?
A. 4人家族(夫婦+子ども2人)のモデルケースで、厚生労働省は「収入がおおむね890万円以下」という目安を示しています。子どもが15歳以下なら扶養控除がつかないため、親2人+子1人の3人世帯でも目安はほぼ同じで、おおむね890〜900万円です。これは片働きの場合の目安で、共働きなら世帯年収1,000万円前後まで一般1に収まります。ほかに障害者控除や16歳以上の扶養控除の有無でも変わります。正確には課税証明書の市町村民税所得割額で判定されます。
Q. 共働きの場合、どちらの所得で判定されますか?
A. 18歳未満のお子さんの場合は、保護者が属する住民票世帯の所得で判定されるため、父母がどちらも課税されていれば2人分の所得割額を合算します。ただし「合算されるから不利」ということはありません。住民税の所得割は一律6%で累進しないうえ、給与所得控除・基礎控除を2人分使えるため、同じ世帯年収なら共働きのほうが所得割額は低くなるのが一般的です。目安としては世帯年収1,000万円前後までが一般1の範囲になります。
Q. きょうだいで2人がサービスを使うと、上限額は2倍になりますか?
A. なりません。同一世帯に障害児が複数いる場合は軽減の仕組みがあり、2人目以降の負担が軽くなります。適用の条件は自治体によって扱いが異なるため、受給者証の申請・更新時に窓口で確認してください。
Q. 収入が下がったら、上限額はすぐ変わりますか?
A. 負担上限月額は前年の所得をもとに、原則として毎年7月ごろに見直されます。年度の途中で収入が大きく減った場合の取り扱いは自治体により異なるため、早めに福祉窓口へ相談しましょう。
まとめ:無理せず上手に、支援サービスを活用しよう
障害児福祉サービスは、子どもの成長と家庭の安心を支える大切な制度です。
制度はやや複雑に見えるかもしれませんが、市役所の福祉課や相談支援員の力を借りれば、きっとあなたとお子さんにぴったりの支援が見つかります。
まずは気軽に相談から始めてみませんか?
▼あわせて読みたい
- 医療的ケア児支援法の改正で何が変わる?18歳の壁の解消をわかりやすく解説
- きょうだい児が抱える気持ちと親にできること|障害児家庭のリアルな工夫
- ヤングケアラーとは?障害のあるきょうだいをケアする子どもと家族への支援
※制度・金額に関するご注意
本記事に記載の金額や制度内容は、執筆・更新時点の情報です。金額・条件は年度やお住まいの自治体により異なる場合があります。最新の情報は必ずお住まいの市区町村の窓口や公式サイトでご確認ください。