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障害児の福祉用具の選び方|身体の状態別に種類と選ぶポイントを解説

障害児の福祉用具の選び方|身体の状態別に種類と選ぶポイントを解説

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれる場合があります。


障害のあるお子さんの成長にあわせて、「そろそろ体を支える椅子が必要かも」「外出用にバギーを検討したい」と福祉用具を考える場面が出てきますよね。

ただ、いざ調べてみると姿勢保持装置・バギー・歩行器…と種類が多く、「うちの子にはどれが合うの?」と迷ってしまう方も多いと思います。

福祉用具は、座る・移動する・歩く・入浴するなど「身体の状態」と「困りごと」によって選ぶものが変わります。この記事では、姿勢や移動を支える用具から、コミュニケーション機器・医療的ケア用品・感覚過敏への対応グッズ・見守り機器まで、状態・困りごと別にどんな用具があるのか、種類ごとの特徴と選ぶときのポイントをやさしくまとめました。

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福祉用具には大きく2種類ある

子ども向けの福祉用具は、障害者総合支援法にもとづき、大きく「補装具」「日常生活用具」の2つに分けられます。選び方を考える前に、この違いをおさえておくとスムーズです。

区分 特徴 主なもの
補装具 身体機能を補い、一人ひとりの身体に合わせて製作・適合するもの(オーダーメイドに近い) 姿勢保持装置・車椅子・歩行器・装具など
日常生活用具 日常生活の負担を軽くするための用具。既製品を給付するものが中心 入浴補助用具・紙おむつ・訓練用ベッドなど

💡ざっくり言うと、「体に合わせて作るもの=補装具」「生活を助ける既製品=日常生活用具」というイメージです。どちらも費用を助成する制度があります。

それぞれの費用助成制度については、こちらの記事で詳しく解説しています。


選ぶ前に知っておきたい3つのこと

具体的な種類の話に入る前に、福祉用具選びで大切にしたい考え方が3つあります。

  • ①「目的」で選ぶ:同じ「移動」でも、姿勢を安定させたいのか、外出を楽にしたいのかで選ぶものが変わります。まず「何に困っているか」を整理しましょう。

  • ②「成長」を見込む:子どもは体格が変わりやすく、サイズが合わなくなることがあります。成長にあわせた調整・作り替えができるかは重要なポイントです。

  • ③「専門職」に相談する:理学療法士(PT)・作業療法士(OT)や、補装具の製作業者、主治医などに相談しながら選ぶと、身体に合ったものを選びやすくなります。

⚠️福祉用具は「便利そうだから」で選ぶと、姿勢や身体に合わず使わなくなってしまうこともあります。カタログだけで決めず、必ず専門職に相談しながら選びましょう。


【状態・困りごと別】福祉用具の種類と選び方

ここからは、「身体の状態」と「困りごと」ごとに、どんな福祉用具・福祉機器があるのかを見ていきます。お子さんに近い項目からチェックしてみてください。

① 座る姿勢を保つのが難しいとき

自力で椅子に座り続けるのが難しい、横に倒れたり前へすべってしまう…そんなときに姿勢を支えてくれるのが姿勢保持の用具です。

💡座位が安定すると、手が使いやすくなったり、食事や学習に集中しやすくなったりと、生活の幅が広がることがあります。

② 移動・外出を楽にしたいとき

移動や外出をサポートする用具には、大きく「バギー」と「車椅子」があります。目的によって選び方が変わります。

  • バギー(子ども用車椅子):主に外出・移動のためのもの。ベビーカーに近い感覚で使え、軽量・折りたたみできるタイプもあります。
  • 標準タイプの車椅子:ある程度自分で姿勢を保てるお子さん向け。
  • ティルト・リクライニング車椅子:座位を保つのが難しいお子さん向け。座面ごと傾けたり(ティルト)、背もたれを倒したり(リクライニング)して、安定した姿勢を保てます。

💡バギーは「移動」が主目的のため、学習や食事などしっかり座る場面では、姿勢保持装置や姿勢保持に適した車椅子に座り替えることがすすめられています。用途を分けて考えるのがポイントです。

💬 わが家の体験:バギーが「ベビーカー」と間違われる

子どもが小さいうちは、障害児用バギーが見た目でベビーカーと間違われることがよくありました。レジャー施設では「アトラクションに並ぶ前にベビーカーは置いていってください」と言われたり、電車で「畳んでほしい」という視線を感じたり…。

でも、世の中には障害児用バギーの存在を知らない方も多いもの。責められないぶん、こちらから「これは車椅子です」と伝わるようにしておくとお互いに気持ちよく過ごせます。わが家では、ベビーカー・バギーに取り付けられる車いすマークのホルダーを表示することで、周囲に自然に知ってもらえるようになりました。

ベビーカーやバギーに取り付けられる車いすマークのホルダーは、こうした「ひと目で伝える」のに役立ちます。たとえば「cocoe(ココエ)」の車いすマークホルダーは、ベビーカー・バギーに後付けでき、やわらかいデザインで取り入れやすい商品のひとつです。

③ 立つ・歩く練習をしたいとき

立位や歩行の動作を助けたり、練習をサポートしたりする用具です。二次的な身体の変化を防ぐ目的でも使われます。

  • 歩行器:杖だけでは重心が不安定で立位・歩行が難しいときに、身体を支えながら歩く練習をサポートします。
  • 起立保持具:立った姿勢を保つための用具。18歳未満のお子さんが対象の品目です。
  • 歩行補助つえ(ロフストランドクラッチ・T字杖など):歩行の安定にあわせて段階的に選びます。

💡歩行の練習は「歩行器 → クラッチ → 杖」のように、身体の状態にあわせて段階的にステップアップしていくことがあります。今の状態に合うものを専門職と相談して選びましょう。

④ 入浴・排泄をサポートしたいとき

毎日の入浴やトイレの負担を軽くする用具です。多くは日常生活用具の区分になります。

  • 入浴補助用具:入浴用の椅子や、浴槽への出入りを助けるボードなど。安全に入浴するためのサポートです。
  • 排便補助具:排泄をサポートする用具(18歳未満のお子さんが対象の品目)。
  • 頭部保護帽:転倒時に頭を守るための帽子タイプの用具。

紙おむつも日常生活用具として給付対象になる場合があります。おむつ代の助成や節約のコツは、障害児のおむつおすすめと節約術で詳しく解説しています。

⑤ 意思・コミュニケーションを支えたいとき

発語や聞こえに困りごとがあるお子さんの「伝えたい」「わかりたい」を支える機器です。

  • 重度障害者用意思伝達装置:発声や筆談が難しい方が、文字盤や機器を使って意思を伝えるための装置です。身体の状態にあわせた入力方法を選びます。
  • 携帯用会話補助装置(VOCA):ボタンや絵カードを押すと、録音・合成された音声が流れる機器です。発語が難しいお子さんの気持ちを「声」にして伝えられます。
  • 視線入力装置:手や指の操作が難しいお子さんが、視線の動きで文字や絵を選んで意思を伝える装置です。遊び感覚で練習できるソフトもあります。
  • タブレット+コミュニケーションアプリ:絵カードアプリなどを使う方法です。専用機器にくらべて手軽に始めやすく、まず試してみる選択肢として広がっています。
  • 補聴器:聞こえにくさがあるお子さんの聴力を補う用具です。子どもの言葉の発達のためにも、早めにフィッティング(調整)することが大切とされています。

💡意思伝達装置や補聴器は補装具、携帯用会話補助装置は日常生活用具として助成対象になるのが一般的です(品目・条件は自治体により異なります)。

⑥ 医療的ケアをサポートしたいとき

たんの吸引や経管栄養など、医療的ケアが必要なお子さんの在宅生活を支える機器です。多くは日常生活用具の給付対象になる場合があります。

  • 電気式たん吸引器:自力でたんを出すのが難しいお子さんの呼吸を楽にするための機器です。
  • 吸入器(ネブライザー):薬剤を霧状にして吸い込むための機器です。
  • パルスオキシメーター:血中の酸素飽和度を測る機器で、在宅での体調管理に使われます。

⚠️医療的ケア関連の給付品目や対象条件は、自治体によって大きく異なります。医療的ケア児支援法の施行以降、対象を広げる自治体も増えているので、まずはお住まいの窓口や訪問看護師さんに相談してみましょう。

⑦ 感覚過敏・行動特性に対応したいとき

発達障害のお子さんに多い、音や刺激への過敏さ・見通しの立てにくさをやわらげるグッズです。市販品が中心ですが、毎日の困りごとを減らしてくれる立派な「福祉機器」です。

  • イヤーマフ・デジタル耳せん:聴覚過敏のあるお子さんが、苦手な音をやわらげて過ごすためのアイテムです。
  • 重みのあるブランケット・クッション:適度な重さの感覚が、落ち着きにつながる場合があります。
  • 視覚支援タイマー:残り時間が色や量で「見える」タイマーです。切り替えが苦手なお子さんの見通しづくりに役立ちます。
  • 姿勢サポートクッション:椅子に座っていられないお子さんの感覚欲求に応えつつ、姿勢を保ちやすくするグッズです。

💡これらは原則自費での購入になりますが、お子さんに合うものが見つかると生活がぐっと楽になることがあります。療育先の作業療法士(OT)さんに相談すると、特性に合った選び方を教えてもらえますよ。

⑧ 見守り・安全対策をしたいとき

迷子・飛び出し・抜け出しなど、命に関わる「ヒヤッ」を防ぐための機器・グッズです。

  • 見守りGPS:お子さんの居場所をスマホで確認できる端末です。自治体によっては、GPS端末の給付・助成事業を行っている場合もあります。
  • 窓ロック・補助錠:窓からの抜け出しや転落を防ぐためのグッズです。
  • チャイルドシートの抜け出し対策グッズ:バックルを外せなくするロックなど、車内の安全を守るアイテムです。

見守りGPSの選び方とおすすめ機種は、こちらの記事で詳しく比較しています。

窓や車内の抜け出し対策は、窓ロック「LEGLOCK」レビュー車内の抜け出し対策まとめもあわせてご覧ください。


どの制度で購入できるかの早見表

「これは補装具?日常生活用具?」と迷いやすいので、代表的な用具を早見表にまとめました。区分は自治体・年度によって扱いが異なる場合があります。

用具 主な区分 こんなお子さんに
姿勢保持装置・車載用姿勢保持装置 補装具 座る姿勢を保つのが難しい
車椅子・バギー 補装具 移動・外出をサポートしたい
歩行器・起立保持具 補装具 立つ・歩く動作を助けたい
入浴補助用具 日常生活用具 入浴の負担を軽くしたい
紙おむつ・訓練用ベッド 日常生活用具 日々の生活を支えたい
意思伝達装置・補聴器 補装具 意思の伝達・聞こえを支えたい
携帯用会話補助装置(VOCA)・たん吸引器 日常生活用具 コミュニケーション・医療的ケアを支えたい
イヤーマフ・見守りGPS 自費が基本(自治体独自の助成がある場合も) 感覚過敏・迷子対策をしたい

起立保持具・排便補助具などは、18歳未満のお子さんが補装具の対象になる品目です。なお2025年(令和7年)4月に品目が整理され、「座位保持椅子」「頭部保持具」は補装具の品目一覧からなくなりました(車に載せるタイプは「車載用姿勢保持装置」として独立し、年齢の制限がなくなっています)。自治体の資料には旧品目名が残っていることもあるため、窓口では品目名ではなく用途で相談するのが確実です。品目や区分は自治体・年度により異なるため、必ず窓口でご確認ください。

日常生活用具の給付制度については、こちらで詳しく解説しています。


失敗しない選び方のコツ

  • まず「困りごと」を書き出す:座る・移動・入浴など、どの場面で困っているかを整理すると、必要な用具が見えてきます。

  • 展示会で実際に触ってみる:全国各地で福祉機器の展示会が定期的に開催されています。さまざまなメーカーの用具を一度に見比べられ、実際に触ったり試したりできる貴重な機会です。カタログや写真だけでは分からない大きさ・重さ・使い心地を確認できるので、購入を検討する前にぜひ足を運んでみるのがおすすめです。

  • 成長・調整のしやすさを確認する:サイズ調整の幅や、作り替えのタイミングの目安を聞いておくと安心です。

  • 家の環境に合うか確認する:玄関や廊下の幅、車への積み込みなど、生活動線に合うかも大切なチェックポイントです。

  • 先に自費購入しない:補装具は原則「申請→決定のあとに購入」です。先に買うと助成対象外になることがあるので注意しましょう。


わが家の場合

わが家でも、体に合わせた専用の椅子や車椅子が必要になったことがあります。最初は「どれを選べばいいのか」がまったく分からず戸惑いましたが、理学療法士さんや製作業者さんに相談しながら、身体に合わせて調整してもらえたのがとても心強かったです。

カタログを眺めているだけでは決めきれなかったので、「困っている場面」を具体的に伝えて相談したことが、結果的にいちばんの近道だったように感じています。


よくある質問

Q. 福祉用具はどこに相談すればいい?

A. まずは市区町村の障害福祉課の窓口や、相談支援事業所が窓口になります。あわせて、リハビリでお世話になっている理学療法士・作業療法士や主治医に相談すると、身体に合ったものを選びやすくなります。

Q. 購入ではなくレンタルはできる?

A. 子ども向けの補装具は「一人ひとりの身体に合わせて製作する」ものが中心のため、購入(費用助成)が基本です。レンタルの取り扱いは自治体や用具により異なるため、窓口でご確認ください。

Q. 成長して体に合わなくなったら作り替えられる?

A. 補装具には耐用年数の目安がありますが、成長や身体状況の変化で適合しなくなった場合は、耐用年数内でも再申請できることがあります。まずは窓口に相談してみましょう。

Q. 身体障害者手帳がなくても使える?

A. 手帳がない場合でも、医師の意見書などで必要性が認められれば対象になることがあります。ただし手帳があると手続きがスムーズになるケースが多いです。


おわりに

福祉用具は種類が多く、最初は迷ってしまいますが、「身体のどんな状態を、どの場面で助けたいのか」を軸に考えると、選ぶべきものが見えてきます。

そして何より、一人で抱え込まず、専門職に相談しながら選ぶことが失敗しないいちばんのコツです。「うちの子に合うものはどれかな?」と思ったら、まずは窓口や相談支援事業所、リハビリの先生に声をかけてみてくださいね。


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福祉用具の選び方をもっと深く知る|関連ガイド

福祉用具の費用や制度について、関連するガイドもあわせてご覧ください。

※制度・金額に関するご注意
本記事に記載の金額や制度内容は、執筆・更新時点の情報です。金額・条件は年度やお住まいの自治体により異なる場合があります。最新の情報は必ずお住まいの市区町村の窓口や公式サイトでご確認ください。

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